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日本航空(JL)グループ各社(JL、日本トランスオーシャン航空、JALエク
スプレス、ジェイ・エア、琉球エアーコミューター)と日本エアシステム
(JD)グループ各社(JD、日本エアコミューター、北海道エアシステム)は、
ともに6月1日から国内線で「フレックストラベラー制度」を導入する。
同制度はオーバーブッキングが発生した際に、自主的に座席を譲ってくれ
る「協力者」を募り、その顧客に対して「協力金」または「協力マイル」を支
払ったうえで代替交通手段の提供を行うというもの。すでに全日空(NH)が同
制度の導入を発表している。
「協力者」は、オーバーブックとなった便に予約しており、出発時刻の20分
前までに航空券を購入、15分前までに搭乗手続きカウンターで搭乗手続きを
行っているのが条件。JL、JDともに「協力金」として、代替交通手段による
目的地への出発が当日の場合は1万円、翌日以降は2万円を提供する。協力者
が自社のマイレージ会員の場合は、「協力金」または「協力マイル」の選択
ができる。「協力マイル」は「協力金」同様、目的地への出発が当日の場合は
7500マイル、翌日以降は1万5000マイル。代替交通機関による目的地への出発が
翌日以降となった場合は、宿泊施設の手配し宿泊費を提供する。代替交通手段
を利用せず、航空券の払い戻しを希望する場合、所定の手数料は徴収せず全額
を払い戻す。
両社によると、予約を取得していても搭乗しない顧客は年間約100万人に達
しており、搭乗を希望する顧客に対して座席が提供できない事態を避けるた
め、提供座席以上の予約を受ける場合があるという。JDでは2000年度は5万
5000人に1人、JLでは4万5000人に1人の割合でオーバーブッキングによる出発
便の変更を依頼しており、同制度の導入は公平・迅速な事態の収束につながる
としている。
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